こんにちは！
介護が必要になった家族にとって、最も大きな悩みの一つは「どんな介護サービスを選べばよいか？」ということかと思います。
特に、リハビリが必要な場合、どのような選択肢が最適なのか迷うことも多いでしょう。
そんな方におすすめなのが「通所リハビリテーション（デイケア）」です。
この記事では、通所リハビリテーションについて詳しく解説し、そのメリットや費用についても詳しくお伝えします。
デイケアと似ているサービスであるデイサービスとの違いも比較しながら、介護における不安や疑問を少しでも解消できるお手伝いができれば幸いです！
通所リハビリテーションとは？
通所リハビリテーション、通称「デイケア」は、日帰りで専門的なリハビリを受けることができるサービスです。
病院や介護老人保健施設などで提供され、医療とリハビリの両面からサポートを受けられるため、心身の機能回復を目指して利用されることが多いです。
どのようなスタッフが関わるの？
デイケアでは、理学療法士（PT）や作業療法士（OT）、言語聴覚士（ST)といったリハビリの専門家が直接的にリハビリを提供します。
彼らは、個々の利用者の状態に応じて、歩行や身体の動きの改善を目指したプログラムを設計します。
例えば、歩行が困難な方には、歩行訓練や筋力強化を目的としたリハビリを行います。
※理学療法士、作業療法士、言語聴覚士って何をしてくれる人？と思った方は、下記の記事を参考にしてね！
また、医師や看護師も施設内に常駐しているため、利用中に体調の変化があった場合でも安心して対応を受けることができます。
介護福祉士や管理栄養士、歯科衛生士など、いろんな専門職が配置されており、医療と介護がしっかりと連携している点が、デイケアの大きな特徴です。
※デイケアは、病院・介護老人保健施設に設置されているよ！介護老人保健施設ってどんなところ？って思った方は下記の記事を参考にしてね！
デイケアとデイサービスの違いとは？
デイケアと混同されやすいサービスに「デイサービス」があります。
名前も似ており、どちらも日帰りで利用できる点が共通していますが、提供される内容や目的には大きな違いがあります。
デイケアとデイサービスの比較表
| 項目 | 通所リハビリテーション（デイケア） | デイサービス |
|---|---|---|
| 提供主体 | 病院、介護老人保健施設 | デイサービスセンター、特別養護老人ホームなど |
| 主なサービス内容 | 専門的なリハビリテーション、入浴、食事など | レクリエーション、入浴、食事などの日常生活支援 |
| 主なスタッフ | 医師、看護師、理学療法士、作業療法士、介護福祉士 | 介護福祉士、介護職員 |
| 主な目的 | 心身機能の維持・向上、在宅生活の継続 | 社会交流、介護者の負担軽減 |
この表からわかるように、デイケアはリハビリを中心としたサービスであり、体力や身体機能の改善を目的としています。
一方で、デイサービスはレクリエーションや日常生活支援を通じて社会的交流を促し、家族の介護負担を軽減することを目的としています。
※デイケアとデイサービスの違いについて、詳しくは下記の記事を参考にしてね！
通所リハビリテーションのメリット
デイケアには多くのメリットがあり、リハビリを必要とする方々にとって非常に役立つサービスです。
家族としても、リハビリを通じて体力や機能が向上すれば、在宅での介護がよりスムーズになるため、大きな安心材料となります。
専門的なリハビリが受けられる
デイケアでは、理学療法士や作業療法士などががそれぞれの利用者に最適なリハビリを提供してくれます。
例えば、歩行が困難な方には、歩行訓練やバランス改善のためのエクササイズが行われ、座ることが難しい方には筋力を強化するリハビリが行われます。
このように、個別のニーズに応じた専門的なケアが提供されるため、在宅生活の質が大きく向上することが期待できます。
厚生労働省の資料では、通所リハビリを利用することで日常生活動作が２５.９％改善したとのデータもあります。
※厚生労働省社会保障審議会介護給付費分科会（第２１９回）資料３参照
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001119143.pdf
医療と介護の連携がしっかりしている
デイケアでは、リハビリ専門のスタッフだけでなく、医師や看護師も配置されています。
これにより、利用中に体調が悪化した場合や新たな医療的ケアが必要になった場合でも、迅速に対応できる体制が整っています。
また、定期的に医師の診察を受けることができるため、リハビリの進行具合を確認しながら、必要に応じてプログラムの修正も可能です。
これは、デイサービスにはない大きなメリットです。
長時間のサービスで、家族も安心
デイケアは1日あたり最大8時間程度の利用が可能です。
リハビリだけでなく、食事や入浴などのサービスも受けられるため、家族が仕事をしている間や、ほかの用事を済ませたい時に安心して預けることができます。
リハビリに時間をかけて取り組むことで、体力や機能の向上が期待できるだけでなく、家族の負担も軽減されるでしょう。
在宅生活をサポート
デイケアを利用することで、リハビリを通じて日常生活の動作が改善されることが多くあります。
例えば、ベッドから自力で起き上がる、トイレへの移動が楽になる、といった成果が見られることがあります。
このような進展は、在宅での生活をより楽にし、介護する家族の負担も減らすことが期待されます。
通所リハビリテーションの費用について
費用は、通所リハビリテーションを利用する際の大きなポイントです。
利用者の介護度によって異なりますが、ここでは6時間以上7時間未満の利用時の1日あたりの基本料金を紹介します。
※通所リハビリテーションの規模（通常規模・大規模）、利用する時間、受けたいサービス内容などによって費用は変わります。
1日利用した場合の参考程度で確認してみて下さい！
費用の比較表（目安）
| 介護度 | 1日あたりの基本料金（1割負担） |
|---|---|
| 要介護1 | 715円 |
| 要介護2 | 850円 |
| 要介護3 | 981円 |
| 要介護4 | 1,137円 |
| 要介護5 | 1,290円 |
これに加えて、いくつかの加算が適用されることがあります。
以下の表は代表的な加算項目を示しています。
加算内容
| 加算名 | 料金 |
|---|---|
| リハビリ提供体制加算 | 24円/日 |
| サービス提供体制強化加算II | 18円/日 |
| 入浴介助加算I | 41円/日 |
| 中重度者ケア体制加算 | 20円/日 |
また、食費（昼食）は別途負担となり、1回あたり約500円〜800円程度の費用がかかります。
具体的な費用例
例えば、要介護2の方が週に2回、通所リハビリを利用した場合の月額料金を見てみましょう。
- 基本料金（850円）× 8回 = 6,800円
- 各種加算 = 824円
- 食費（700円 × 8回）= 5,600円
合計すると、約12,400円が月額の目安となります。（自己負担の金額です）
どんな方に通所リハビリテーションがおすすめ？
通所リハビリテーションは、特に以下のような方におすすめです。
在宅での生活をより楽にしたい方
自宅で過ごす時間が長い高齢者にとって、体力や身体機能の低下は避けられない課題です。
デイケアでは、専門的なリハビリを受けながら日常生活の動作を改善・維持することが可能です。
例えば、立ち上がりや歩行、トイレの使用が楽になると、本人の自立度が高まるだけでなく、家族の介護負担も軽減されます。
介護する家族の負担を軽減したい方
家族が介護に専念しすぎると、心身ともに疲弊してしまいます。
通所リハビリテーションでは、日中の数時間を施設に預けることで、家族が自由な時間を持てるため、心身のリフレッシュが図れます。
特に、平日は仕事をしている方や、家事や育児との両立が難しい方にとって、デイケアの利用は大きな助けとなります。
定期的に医療的なサポートを受けたい方
医療機関や介護老人保健施設が提供するデイケアでは、医師や看護師による医療的なサポートが充実しています。
体調に不安を感じている方にとって、安心してリハビリに専念できる環境が整っています。
家族の介護力を向上させたい方
家族の介護負担を減らすだけでなく、家族自身が介護のスキルを学ぶ機会にもなります。
リハビリの進行具合を確認するだけでなく、リハビリスタッフや介護スタッフからのアドバイスを受けることも可能です。
どのように介護をすれば高齢者の体に無理なくサポートできるか、日常的な介護方法についても学ぶことができます。
※リハビリの重要性については、下記の記事を参考にしてね！
※リハビリは、自宅で受けることもできますよ！訪問リハビリについては、下記の記事を参考にしてね！
通所リハビリテーションを選ぶ際のポイント
通所リハビリテーションを利用する際には、いくつかのポイントを押さえておくと良いでしょう。
ケアマネージャーとの相談が大切
利用者一人ひとりに最適なサービスを選ぶためには、ケアマネージャーとの相談が欠かせません。
ケアマネージャーは、介護保険の利用計画を作成する役割を担っており、利用者の状況に応じて最適な施設やサービスを提案してくれます。
また、デイケアの施設見学や、利用者の体験を通じて、最適な施設を見つけることができるでしょう。
※詳しくは、下記の記事を参考にしてね！
施設の雰囲気やスタッフの対応を確認
施設によって、提供されるサービスやスタッフの対応、施設の雰囲気は異なります。
特に、リハビリを行うスタッフの専門性や、利用者への対応が丁寧かどうかは重要なポイントです。
利用前に、施設を実際に見学し、スタッフや利用者と話をすることで、雰囲気を確認することをおすすめします。
利用者本人の希望を尊重
デイケアの選択においては、利用者本人の希望を尊重することが大切です。
本人が楽しんでリハビリに取り組めるかどうかは、サービスの効果に大きく影響します。
本人がリハビリに前向きであれば、体力や機能の向上がよりスムーズに進むでしょう。
まとめ
通所リハビリテーションは、高齢者が在宅生活を続けながら、心身の機能を維持・向上させるための有効な手段です。
また、家族にとっても、デイケアの利用は介護の負担を軽減し、生活の質を高める大切なサポートとなります。
家族が元気で笑顔で過ごせる時間が少しでも増えるよう、適切なサービスの利用を検討してみてください。
リハビリを通じて少しずつ体力が回復していく様子を見ることができれば、家族の介護負担や不安の軽減につながるでしょう！
それでは、今日はここまで！
最後まで読んでくれてありがとう〜！
今回の記事が、少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです。
ではまた、次の記事でお会いしましょう〜！
おまけ
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